ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2023.7.16 08:05日々の出来事

わしは「キャンセル・カルチャー」を拒否する

わしは山下達郎の音楽を好きでたまらないし、ジャニーズ
文化を作り上げたジャニー喜多川も凄いと思っている。
さすが山下達郎、一本筋が通っている。

実際、少年愛的な噂は絶えなかったし、わしはその期間も、
ずっとジャニーズ文化を楽しんできた。
キンキキッズも大好きだし、SMAPも聴いてきたし、
King&Princeはデビューしてすぐファンになった。
噂はずっとあったけど、わしは批判していない。

それが突然、ジャニー喜多川の死後、その少年愛の性癖が
公然と糾弾されるようになったら、鬼の首を取ったかの
ように、「我こそ少年愛を糾弾する正義の人なり」と批判
し出すべきなのか?

わしは「キャンセル・カルチャー」が大嫌いである。
曲がった性癖を根拠に、文化に功績のあった人物の全てを
否定し始める潮流には乗らない。

しかもジャニー喜多川が「死んでから」言い出すその
卑怯さは一体、なんなんだ?
わしはジャニーズ文化を楽しんでただけで、噂の性癖を
公然と批判していない。
もう批判する資格がない。

さらに今の大衆は、「芸能」の意味が分かってない。
芸能人を常識の代表者とでも思っているのか?

わしがジャニー喜多川の批判をしないと、ガタガタ言ってる
完全ド阿呆に、いちいち説明してやるのも、うんざりだ。
『ゴー宣』を思想として理解していれば、わしの考えが
推測できるはずで、わしは大衆の俗情にはのらない。

それから、りゅうちぇるが自殺したからと言って、突然、
りゅうちぇるを「聖人」にしてしまう完全ド阿呆にも
あきれる。

LGBTは完全被害者で、善人であるという偏見にも、
わしはのらない。
常識から見て、批判すべき点は、批判するのであって、
そもそも「自殺」という行為は、まったく評価できない。
「自殺」は周りをどれだけ苦しめるか分かってない。
念のため言っておくが、「自殺」と「自決」は違う。

わしはLGBTだろうと、身障者だろうと、国民として
平等であり、この社会に受け入れるべきと言ってる
だけだ。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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